本記事のイシュー
新しい概念を学ぶとき、どうすれば分かりやすくイメージできるか
新しい概念と出会った時、あなたはどう学ぼうとするでしょうか?
私は、何か新しい対象に出会った時、「なんとかもっとこいつと楽しめないかな〜」と、日頃から感じていた。これが私の学習の一歩なのだ。けれど、その「感覚」をきちんと言語化してはいなかった。
「数学ガール」という本を読んでいて、こんな表現に出会う。
「〇〇とお友達になる」
この〇〇には、数学ガールなので、様々な数学概念が入る。
この「友達になる」という表現は、なんだかとてもしっくりときた。私が求める感覚の理想を、表してくれているような気がした。結果として、概念と付き合う方法をより自覚できたように思う。
今回は、この「友達」という言葉の響きと、学習する際の態度について考えてみたい。記事を読み終えると、楽しく学習することのヒントになるはずだ。
シリーズの中でも、とくにこの一冊を読み込んだ。本当に勉強できる本。
数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 (数学ガールシリーズ 3)
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2009/10/24
- メディア: 単行本
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友達という言葉の響き
友達という言葉からは、こんなことを連想してしまう。
仲良くなる
ふざけあう
からかう
喧嘩する
助け合う
笑いあう
遊びあう
友達という言葉は、とにかくとてもイメージしやすい。上に挙げたように、たくさんの意味を含む。小学生だって、友達という言葉をよく使い、よくイメージできる。人にとって、とても身近な言葉だからなのだろう。
一方、数学概念はことごとくイメージしにくい。だから、友達になるという言葉を使うことで、イメージがしやすくなる。
とても、とっつきやすくなる。
「〇〇とお友達になる」という感覚が、数学ガールという本全体に溢れている。だから、この本は世間に受け入れられているのだろう。
学習の一歩
数学だけではない。
何か新しい概念に出会った時のことを考えて欲しい。そこでは、この「友達」という感覚、態度はとても有効なのではないだろうか。
学習という行いすべてに応用できる。こういった働きかけを、新しく学ぶ対象に行う。そうすれば、様々な角度からその概念に迫ることができる。
まさに、言葉通り、その概念と、仲良くなったり、ふざけあったり、笑いあったり、遊びあったりできるのではないだろうか?
それができたならば、その概念はあなたにとても馴染んでいる。どんどん身近な存在になっていく。つまり、学習が進んだということだ。
凄い人たちの考え
「凄いやつら」から、ヒントを貰ってみる。
・松岡正剛らの編集工学的な読み替えでもないだろうか?友達という言い方は、「遊び」を喚起する。
・概念と友達になるとは、コミュニケーション豊かな様子でもあり情緒に溢れている。数学者 岡潔も、「数学とは情緒である」と述べている。
・友達という概念は、圧倒的にイメージしやすい。「臨場感が強いものが人にとっての現実だ」という機能脳科学者 苫米地英人の言葉も浮かぶ
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これらヒントを得て、皆さんはどう感じるだろうか?
私は、今後もっと、概念たちと遊ぶことができるような気がしている。たくさんの友達を作っていきたい!!
学習することの意味、楽しさ、真の教養については、次の記事で考えている。
教養=自分がわかること、と私は定義したい。
上に凄い人の考えを列挙したが、私が思う最高の学習方法は「凄い人」に感染するというものだ。私自身、凄い人の生き様によって、圧倒的に自分を成長させられた。ぜひ、次の記事を読んでみて欲しい。
追記
本記事が誰かの自由につながったのなら、とてもうれしい。