記事の内容
ついに公開された、あのシャイニングの続編映画。
ドクタースリープを見てきました!
早速、感想をもとめていきます。とくに、いくつか解釈できそうなラストについての考察をしています。みなさんはどう感じたでしょうか?
ネタバレが含まれますのでご注意を。
それでは目次をご覧ください。
予告編はこちらから。
「シャイニング」とは?
前作の映画、シャイニングでは詳しく描かれることはなかったのが、そのタイトルでもある「シャイニング」という概念だ。
それは、特別な力、超能力のことである。本作では、このシャイニングに焦点を当てている。だからこそ、ちまたでは「X-men」とも言われてしまっている(笑)
シャイニングにもさまざまなものがあり、予感があったり、霊を感じたり、人を操れたり、霊と交信できたりする。
本作の主人公であるダニーの能力は、主に、霊と交信できることだろう。また、強力なシャイニングを持つ少女アブラを、遠隔交信もできている。
このアブラという少女の力がとんでもない。交信能力や、物を操る力まである。
シャイニングを狩るものたち
さて、本作に登場するのが「シャイニングを狩るものたち」。彼らは、シャイニングをもつ幼い子供たちを襲い、彼らの生気を捕食する。それによって、何世紀もの間、生き続けているのだ。
そのリーダーがローズという女性だ。ローズは、アブラの存在を感知する。ローズとアブラのバトルが勃発し、アブラはダニーに助けを求める。
そんな中、ダニーがローズを倒すためにたてた作戦こそ、あのホテルにローズをおびき出すことだった。あのホテルは、シャイニングをもつものに悪影響を及ぼす。あのホテルの悪霊たちに、ローズを襲わせようとしたのだ。
ダニーは負傷しながらも、ローズにホテルの悪霊たちをけしかけることに成功する。ローズは消滅する。
ダニーは、自分自身も正気を失いそうになる。昔の父親のように。しかし、正気を取り戻し、ボイラー室を暴走させる。ホテルとともに、ダニーは炎につつまれる。
ラストの意味とは?
ホテルを焼きつくし、すべてに決着をつけたかに思えた。
ダニーはホテルと一緒に死んでしまう。しかし、アブラのもとには、霊体となったダニーの姿が。彼は、昔の自分が助けられたように、アブラのことを導き見守っていくのだろう。
安らかな終わりを迎えたかに見えたが、アブラの家の浴槽にも、あの「浴槽ばばあ」が現れる。しかし、アブラはどこか落ち着いている。そのまま、浴槽の扉をしずかに閉め、この映画は終わる。
このラストは何を意味するのだろう?
アブラは、ダニーに助けられ、「霊体」などの害から自分を守る術を身につけたということだろうか。
これは抽象化すれば、アブラは今後の人生を力強く生きていけるだろうということを暗示しているのかもしれない。ポジティブである。
一方、あのホテルの霊たちの力は強力で、ホテルが亡くなったくらいでは滅びない、とする不安な終わり方でもある。
もう一つ、違う視点から見てみよう。そもそも霊に良いも悪いもないのではないか?あのホテルのせいで、霊たちにもマイナスな影響が出ていた。あのホテルが亡くなった今、霊たちも自由になれたのではないか?
霊体となったダニーの安らかな顔を見れば、こちらの見方を支持したい。ポジティブでプラスな終わり方だと思う。
みなさんはどう感じただろうか?
感想
いやー、とても魅力的な作品。
不思議な魅力に満ちた2時間半だった。
まず、「時間性」というのをとても感じられた。ここが、続編という位置付けの強いところ。
ダニーの人生と成長が背景にある分、物語の厚みが増す。前作から続く物語としての軸がしっかりとある分、単なるサスペンス、超能力バトルものに収まらない。
さらに、それぞれのキャラクターも魅力的。とくに、レベッカ・ファーガソンかな。謎に満ちた魔女といったところ。恒例のあの挨拶がチャーミング。
1本で3本分くらいの映画を見た気分。(これも、前作が偉大なおかげかな)
「ドクタースリープ」というタイトルもいい。そして、それを表現するためのストーリーこそ静かなものの、ゆったりとした展開に惹かれた。
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