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Netflix サバハ 【ネタバレ解説】 宗教オカルトミステリーの傑作!!

記事の内容

今回はNetflixの映画「サバハ」を紹介します。

 

これがとんでもなく面白い映画でした。

 

キリスト教、仏教など、様々な宗教の構造が事件の核心に絡んでいきます。

 

「宗教ミステリー」✖️「ホラー」

 

という内容になっています。かなり質の高い一本です。宗教モノ好きな方もそうでない方も楽しめるはず。

 

今回の記事では、感想、解説、ネタバレをまとめていきます。

 

 

 

 

 

サバハ とは?

 

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サバハ


イ・ジョンジェ&パク・ジョンミン主演「娑婆訶(サバハ)」韓国映画前売り率で1位に…新たなブームを予告

 

 

 

そもそも、「サバハ 」の意味はなんだろう?

 

「娑婆訶」と書く。

仏教における祈りなどの言葉の最後につける語らしい。キリスト教の「アーメン」のようなもの。

 

 

 

 

感想

 

大好物!!!
宗教オカルトミステリー!!!

 

事件の核心に、宗教的な「構造」が絡む。
こういう抽象的な背景のある物語、最高。

キリスト教、仏教から様々な構造を輸入している。悪魔、四天王、弥勒菩薩など、宗教的な用語がバンバン出てくる。そこから発生する謎を丁寧に追いかけて行く過程こそ、この映画の醍醐味だ。

普通のミステリー映画と違うのが宗教、オカルトの要素が絡んでくるところ。

宗教には、教義がある。そして、その根っこには、「経典」が存在している。
それでは、なぜその経典は作られたのか??

ここが、この映画のミソになる。


キリスト教や仏教の歴史ある様々なエッセンスを、見事に物語として昇華させている。

主人公でもあるパク牧師の神への不信は、本質的な問いだと思う。

とても、興味深い映画だった。

 

 

 

 

 

 

バラバラに見える事象が繋がっっていく

 

・双子

すぐに死ぬと思われた双子の姉、彼女は生き続け、家族に不幸をもたらしていく。

 

・主人公の牧師

主人公であるキリスト教の牧師パク。彼は、新興宗教の調査でも生計を立てていた。

そんな彼の次のターゲットが「鹿野苑」。

 

・女子中学生殺人事件

口の中に小豆とお札が詰められた女子中学生の死体が発見される。

 

 

 

これらバラバラの事件をつなげるのが、この映画のテーマである「宗教」だ。たくさんの宗教が、いろいろな概念、物語を輸入してくれる。

 

キリスト、イスラム、仏教など、様々な視点が交錯する。そして、それらが物語の核心に関わるのだから、とてもおもしろい。

 

 

 

 

 

なぜ女子中学生たちは殺されなければいけなかったのか?

 

パクが「鹿野苑」を調べていくうちに、ある事実が明らかになる。「鹿野苑」が崇めているのは、四天王だという。これは仏教の一派に属す考え方だ。

 

仏教を守護する四つの神

東方の持国天

南方の増長天

西方の広目天

北方の多聞天

 

この四天王は悪鬼を捕まえる役割があると作中では説明されている。それでは、「悪鬼」とはなんなのか?

 

そして、中学生殺人事件を調べていくうちに、持国天と呼ばれる男の存在が浮かび上がる。そして、その側には、広目天と呼ばれる男の存在もあった。

 

ここで一つ目の謎解きの結果が出る。

 

女子中学生が殺された理由は、「鹿野苑」の教義のせいだったのだ。ある地域の1999年生まれの女は悪鬼になる。だから、四天王を中心に大勢の女の子を殺していたのだ。

 

生まれたばかりの赤ん坊がいる病院を焼き払うことまでした者もいる。そして、役割を終えた四天王たちは、皆自殺していくのだ。

 

最後に残った広目天が、ついにあの双子の存在を嗅ぎつけ、彼女らの家へ赴く。

 

 

 

 

この構造は、キリスト教のエピソードに由来する。

 

幼児虐殺(ようじぎゃくさつ)は新約聖書の『マタイによる福音書』2章16節~18節にあらわれるエピソードで、新しい王(イエス・キリストのこと)がベツレヘム(ベトレヘム)に生まれたと聞いて怯えたユダヤの支配者ヘロデ大王がベツレヘムで2歳以下の男児を全て殺害させたとされる出来事。

 

 

 

 

 

 

「鹿野苑」の教祖

 

ここで、その悪鬼を退治するのが目的の鹿野苑の教祖の存在が明らかになってくる。

 

その男こそ、キム・ジェソクという存在だ。

 

なぜ、彼は鹿野苑の経典を書いたのか?

 

その真実こそ、また一つの謎解きになる。

 

彼は、預言を受けてしまうのだ。

「あなたと同じ出身地域の1999年生まれの女があなたの命を奪う」と。

 

この女の子たちは、教団にとっては「ヘビ」と呼ばれることになる。

 

この預言を阻止するために、彼は全力を尽くすことになる。それが、経典作りだ。ここが、この映画のもう一つの謎解きになる。

 

自分の命を守るために宗教をゼロから作る

 

この動機こそ、宗教映画としてかなりおもしろい展開だとおもう。

 

そのために、4人の子供たちを養子にとり、彼らに四天王の役割を与えた。彼らに生きる目的を与えたのだ。

 

ここまでは、四天王の側も納得の教義である。

しかし、これが次の仕掛けで崩れ去ることになる。

 

 

 

 

 

キム・ジェソクの正体!!

 

広目天の男も含め、皆がキム・ジェソクだと思っていた男は影武者だったのだ。老いて寝たきりになっている男ではなく、その従者こそがキム・ジェソクだった。

 

彼は、修行により、老いを克服していた。

 

その事実に、広目天も、パクも気がつく。

彼の特徴である6本ある指や、昔の写真と変化していないこと。

 

広目天は、双子の家に行き、隠されていた「姉」と出会う。

 

しかし、その姿は悪鬼などではなく、まるで弥勒菩薩のよう。彼女の指も6本あったのだ。そして、彼女の言葉により、キム・ジェソクこそ悪鬼に落ちてしまったことに、広目天も気がつく。

 

 

悪鬼から改心し仏になった

菩薩から悪鬼へと落ちた

 

この2者の衝突という構造だったのだ。

 

全てのカラクリに気がついたパクと広目天。

2人が協力して、キム・ジェソクを葬り、この映画は終わる。

 

 

 

 

まとめ

 

まず、宗教ミステリー映画として、とても質が高い。どんでん返しもあるし、宗教そのものの構造をうまく利用している。

 

教義そのものの誕生理由が自分を守るため、など、京極夏彦のような宗教ミステリーの名作を思い出す。

 

ホラー的な演出は抑えめなので、苦手な人も安心して観れる。

 

とてもおすすめな映画だ。ぜひ、見てみてほしい。

 

 

 

 

 

 

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