記事の内容
社会学者である宮台真司と青木理のラジオが勉強になったのでまとめたい。
テーマは、安部首相辞任後の日本の政治だ。
政治に興味があるひとはぜひ押さえておきたい話が詰まっている。願わくば、政治とは日々の生活の事なのだから、より多くの人に届いてほしい。絶対に考えておくべきテーマである。
それでは、宮台真司の話をまとめてみる。
加速主義の観点から総括
・日本の総体のヤバさ
安倍首相辞任は加速主義的には残念。菅さんを見ていても、安倍よりさらに日本を劣化させそう。
他の候補者が首相になったところで、日本は何も変わらない。
日本の惨状の理由を示してから、政治指針を示すべし。しかし、それがない。遠吠え感が否めない。
若者の政治への関心のうすさ
性的退却
若者が安倍を支持する理由
日本の生産性の低さ
クソフェミ、ネトウヨの多さ
実質賃金の低さ
物価の低さ
日本の若者の自尊心の低さ
日本社会総体の問題点を指摘し、政策、ビジョンを掲げるべし。これが総裁選にはない。空疎なゲームそのもの。
・高校生からの質問
「何を指針に選挙に行けばいいか?」
大人たちのゲームが、子供たちから見て意味のあるものに見えているのか?
日本の国会、議会は、空洞化そのもの。ロールモデルにならない。若い人たちは希望の持ちようがない。学校教育でもまともな議論は歓迎されない。
希望をもつには、「安倍スゲー、日本スゲー」と神経症になるしかない。これは、思想ではなく症状。
・石破さんの存在感のなさ
若者に存在感を示すべし。
この国の現状を認識させる力が足りない。若者たちの現状を正しく認識し、包摂するようなプレゼンが欲しい。
・世直しにならない理由
社会のイメージの初期値は、生まれ育った時代環境で出来上がる。生まれ育ってからずっと安倍でしたという世代には、そうではない社会のイメージがない。
96年以降の日本社会には変化がない。短調。どんどんダメになってきている。この社会しか知らないため、他の選択肢に積極的になれない。
若い世代は、時代の文脈をまるで知らない。年長世代が若者世代に伝えてこなかった。
日本の政治は、沈みかかった船の席の奪い合いにしかならない。だから、宮台は加速主義。船ごと一回沈むべし。一回沈まなければ、今の若い世代は、他の選択肢について認識できない。
・政治家は、手段ではなく目的を
自分がどんな人間が示すべし。その上で、政策の大きな目的が必要。だからこそ、日本の総体の現状認識を示すべし。経済指標だけではなく社会指標を。
安倍さんはできていた側面もあったが、フェイクだった。見せかけ。
そういう政治家を選んでいる国民の責任。日本全国どこを切っても金太郎飴の安倍の顔。
安倍が自分たちの自画像だと気がつかないことが問題。知性ではなく感情の劣化。
気がつくためには、船がさらに沈むところまで行くしかないのかもしれない。加速主義。
加速主義とは?
宮台氏のざっくりとした立場は、加速主義である。
それでは、加速主義とはなんだろうか?
加速主義はまた、資本主義を深化させることは自己破壊的な傾向を早め、最終的にはその崩壊につながるという信念を一般的に指す言葉でもあり、通常は侮蔑語として用いられる[2][3]。すなわち、テクノロジーの諸手段を介して資本主義の「プロセスを加速せよ」、そしてこの加速を通じて「未来」へ、資本主義それ自体の「外 the Outside」へと脱出せよというメッセージである。
起源としては、資本主義の限界につながる思想のようだ。テクノロジーの台頭と結びついてもいる。
システムそのものを加速させることにより、システムを自己破壊へ導くのだ。
宮台氏の論点は、日本人が目を覚ますには加速主義しかないのかもしれない、ということ。現状ですらまだぬるま湯だ。そのせいで、国民が政治に責任を持とうとしない。宮台さんの言葉だが、「まかせてぶーたれる政治」である。
政治を真に自分事として考えるようになるには、もっと日本がひどくなるしかない、ということだろう。当事者意識がなければ、真剣さなど出てこない。水が蒸発するときのように、ある臨界点を超えてやっと、政治の真の主役であり、構成要素である私たちが必死になって動き出すのかもしれない。
加速主義てきなこの意見は強い。今の日本人の意識の低さを見ていれば、加速主義しかないような気がしてくる。
さらに、深掘りして考えていける気がする。この先について、宮台氏はどう考えているのだろう。
たしかに、日本人が政治に興味を持つようになるには、この選択肢しか残されていない気がする。皆さんはどう感じるだろうか?
実現可能な他の選択肢が思いつくだろうか?
今の日本の政治にも、国民にも期待はできない。
個人としては、どうするべきだろう。
それを考えるために、いろいろと材料を仕入れ、個人で考えてみてほしい。
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