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「男は、死ぬまで正体を明かせない」
映画「ディパーテッド」のネタバレ解説をまとめます。この映画はキャッチコピーからかっこいい。
この映画に原作があることはご存知でしょうか?
その映画は、「インファナル・アフェア」です。
大きな流れは一緒ですが、ラストの展開にやや違いがあります。ディパーテッドの方の流れを追いながら、どこが違うのかまとめてみます。
ディパーテッド あらすじ
マサチューセッツ州ボストン南部、通称「サウシー」。警察はこの街に蔓延する犯罪を撲滅すべく最終戦争に突入しようとしていた。標的は犯罪組織のトップ、フランク・コステロ(ジャック・ニコルソン)。その支配力を内部から崩そうと警察は新人警官のビリー・コスティガン(レオナルド・ディカプリオ)を組織に潜入させる。
一方、コステロはスパイとして新人警官のコリン・サリバン(マット・デイモン)を送り込んでおり警察の捜査は筒抜けになっていた。お互い素性を隠して潜入生活を続けるビリーとコリンだったが、やがて警察もマフィアも内部に通報者がいることに気づき、お互いの情報源を使って、通報者を突き止めようとする。
第79回アカデミー賞作品賞受賞作品(外国映画のリメイク作品としては史上初である)。原題である「The Departed」 とは「分かたれたもの」転じて「体から離れた死者の魂」の意。単純に、「死んでいったやつら」、「逝った野郎たち」とも訳すことができる。(wikiより)
監督・出演
監督・製作はマーティン・スコセッシ。出演はレオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグ。
なんと、ディカプリオ、マット・デイモン、ジャックニコルソンらが共演!!
豪華すぎる。
ここでインファナルアフェアの方のあらすじも確認しておこう。
インファナル・アフェア あらすじ
1991年、ストリート育ちの青年ラウは香港マフィアに入ってすぐ、その優秀さに目を付けたボスによって警察学校に送り込まれる。一方、警察学校で優秀な成績を収めていた青年ヤンは突然退学となる。彼は、警視に能力を見込まれマフィアへの潜入を命じられたのだった。やがて2人の青年は、それぞれの組織で台頭していく。そして10年後、警察はヤンから大きな麻薬取引の情報を受け取る。しかし警察の包囲網はラウによってマフィア側に筒抜けとなっていた。検挙も取引も失敗に終わったことで、警察、マフィア双方がスパイの存在に気づいてしまうのだった…。
大きなストーリーも同じで、見どころとなるシーンも共通のものが多かった。
あるキャラの存在と役割が違う
それでは、大きな違いはどこだろうか?
ディグナム巡査部長(マーク・ウォールバーグ)とマドリン(ヴェラ・ファーミガ)の存在である。
カウンセラーであるマドリンという女性は、ディカプリオとマッドデイモンの2人と関係を持ってしまう。ここが原作とは違うところだ。この演出はやや嘘っぽく感じてしまった。出来すぎだろ、と。ちょうど都合よく、宿敵になる男が同じ女を愛すというのはありきたりすぎではないだろうか。
ラストの違い
コリン・サリバン(マット・デイモン)の生死が原作とは異なる。
ディパーテッド では、彼も撃ち殺されてしまうのだ。
全てが終わったかに思えた。しかし、彼が自宅のアパートに戻ると、そこにはある人物が待っていた。そして、すぐに撃ち殺されてしまう。
待っていた人物こそ、ディグナム巡査部長(マーク・ウォールバーグ)だったのだ。彼は、巻き込まれて殺されたクイーナン警部をとても慕っていた。その復讐のために行動したのだと思う。
ディグナム巡査部長はどうやって、コリン・サリバン(マット・デイモン)が裏切り者だと気づいたのだろう?
操作の中で自分を疑ってきた相手だったから、または、真実を録音したデータがマスコミに渡り、すでに報道されていたから、と推測できる。はっきりとした描写はない。
だからこそ、突然現れ、突然命を奪うその演出はかなり効果的だったと思う。そのまま、この映画は幕を閉じる。
個人的感想
全体的な感想としては、「インファナルアフェア」の方が面白いと感じてしまった。先にこっちをみていたから、という要因も大きかとは思う。
インファナルアフェアの方が、2人の男の緊張感ある心理戦で揺さぶられたような気がする。それに、どちらの男にも信条があった。成熟した男の生き様としても魅力的なぶつかり合いだった。
一方、「ディパーテッド 」も面白いのだが、テーマの方向性が違うような気がした。そのため、男同士の信条と信条がぶつかり合うという要素が薄くなってしまっている。
あまり2人にかっこよさを感じないのだ。ディカプリとマッドデイモンにも関わらず。 彼ら2人よりも、ジャックニコルソンの存在感がやはり異様だった。
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