記事の内容
・ディベート=意思決定のための具体的な方法
・正解ではなく、「今の最善解」を導き出すのがディベート
・ディベート思考とは、客観を経て、主観で判断する方法
こんにちわ、メタです。
この記事は、「まじめに考えることを楽しみたい」「知ることそのもが楽しい」というコンセプトで運営しています。
さて、今回のテーマは意思決定とディベートです。
「将来どうなるか全くわからない」
現在、この事実を実感する人が増えてきているように見えます。
上の世代がやっていた通りにやっていればいい。これが通用しなくなりました。それなら、自分の生き方を自分で決めるしかない。そんな時、求められる技術が「意思決定」です。
今回紹介する本は、その技術を提供してくれます。
記事を読み終えると、自由に生きるための方法がわかるはずです。
- 記事の内容
- 武器としての決断思考 瀧本哲史(たきもと てつふみ)
- なぜ学ぶ必要があるのか
- 1 議論は何のためにあるのか
- 2 漠然とした問題を具体的に考える
- 3 どんな時も、メリットとデメリットを比較する
- 4 反論は深く考えるために必要なもの
- 5 議論における正しさとはなにか
- 6 情報収集術
- 7 決断するということ
- 教養の大切さ
- まとめ
武器としての決断思考 瀧本哲史(たきもと てつふみ)
今回まとめる本がこちら。
この本はただのディベートの紹介本ではない。意思決定することにディベートの技術を役立てるという方針で書かれている。
答えがない人生において、最善解を求める方法が詰まっている。とても必要な力だと思う。
彼の他の本も、オススメしたいものが多い。次の記事もオススメだ。
なぜ学ぶ必要があるのか
・知識、判断、行動の3つをつなげて考える
・知識ではなく考え方を学ぶ
・エキスパートよりプロフェッショナル
専門を持ったエキスパートはたくさんいるが、全体を見て判断できるプロフェッショナルは少ない。専門バカは生き残れない。
・正解なんてものはない
だから考え方を学ぶ。答えではなく、答えの出し方を学ぶべき。
・「変化に対応できないこと」が最大のリスク
・仏教用語「自燈明」(じとうみょう)
自ら明かりを灯していきよ。釈迦に頼るのではなく、自分で決めて生きよ。
1 議論は何のためにあるのか
・正解ではなく、「今の最善解」を導き出すのがディベート
・賛成側、反対側どちらの意見も持つ
・議論相手ではなく、第三者を説得する
・とりあえず結論を出すことに集中する
・修正主義 結論に至る道筋が大事。あとから修正しやすくなる。
2 漠然とした問題を具体的に考える
・やるか、やらないか、という2択まで具体的にする。「具体的な行動をとるべきか否か」が望ましい。
・問題を小分けにする。そのうえで、並行的に複数の論題を考える。
例えば、
「A君は内定をもらっている。しかし、このまま就活を続けるべきか否か」
3 どんな時も、メリットとデメリットを比較する
・ディベート思考 ある行動をとったときのメリットとデメリットを比べる。
・メリットの3条件
内因性 何らかの問題があること
重要性 その問題が深刻であること
解決性 問題がその行動によって解決すること
・デメリットの3条件
発生過程 論題の行動をとった時に、新たな問題が発生する過程(ストーリーをつくる)
深刻性 その問題が深刻であること
固有性 現状ではそのような問題が生じていないこと
4 反論は深く考えるために必要なもの
メリットへの反論
・内因性への反論
そんな問題はそもそもないのでは?
・重要性への反論
大した問題ではないのでは?
・解説性への反論
その方法では解決しないのでは?
デメリットへの反論
・発生過程への反論
新たな問題は生じないのでは?
・深刻性への反論
大した問題ではないのでは?
・固有性への反論
すでにその問題は生じているのでは?
具体例をみてみよう。
賛成側の主張メリット
「就活を続けるべき。なぜなら、よりよい会社に就職できるから。」
・内因性
就活を続けない限り、よりよい会社に就職することはできない
←そもそも内定もらっている会社もいい会社なのでは?
・重要性
仕事選び、会社選びは人生を左右する重要な問題だ。
←人生はプライベートで決まる。会社の違いは質的にそこまで重要じゃないのでは?
・解決性
就活を続ければ、より良い会社に巡り合うことができる。
←さらにいい会社から内定をもらえる保証はないのでは?
5 議論における正しさとはなにか
・裏をとるのではなく、逆をとる
同じ意見だけではなく、反対意見の検証するべき
・賛否両論だから決めない、ではダメ
・推論部分を責めよ
演繹、帰納、因果関係にツッコミを入れる
因果関係を特定することの難しさは、次の記事で触れている。データ分析という視点も、大切な教養だと思う。
6 情報収集術
・マスメディアの報道とは逆の意見を集める
・「実は、、、」という本当をついた情報が大事
・全ての人はポジショントークしかしない
自分の立場に基づいた偏見で意見を語る。
・一般論ではなく、「例外」を聞く
・インタビューはなめられたもん勝ち
相手を油断させるほど、本音が聞ける。
・大学受験までの考え方を捨てる
教科書を暗記、鵜呑みにするというやり方は高校生まで。本に書いてあること、偉い人のいうことまでも疑え。情報に接したら、まず疑う。
7 決断するということ
・3条件のうち一つでも潰されたら、全体が崩れる
・生き残ったメリットデメリットを比較する
・判定は、質✖️量✖️確率 で考える
質、、、どれほど重要か
量、、、大きいか小さいか
確率、、、メリットデメリットが起こる確率を想定
・長期的な量に注意
短期的なデメリットが長期的なメリットに逆転されることもありうる。その逆も。
・最後の最後は、主観
ディベート思考とは、客観を経て、主観で判断する方法。
教養の大切さ
最後にこの著者の言葉を載せておきたい。
ディベートをはじめとするリベラルアーツは、あなたの大きな武器となるでしょう。
人間を自由にするのが、学問本来の姿なのです。
著者は、教養の重要性を繰り返し説いている。なぜならば、自由に生きるために必要なものだからだ。私も、様々な教養に触れることで、より自由なものの見方をできるようになった。
だから、教養というものの重要さをもっと考えておきたい。
「教養=自分がわかること」と私は定義したい。
まとめ
記事の構成として、箇条書きのようなものになってしまった。「決断思考」の概略は、皆さんも触れられたと思う。
しかし、大事なことはとにかく実践することだ。そのためには、自分で考えるしかない。そして、正解ではなく「今の最善解」を導き出していってほしい。
さらに、重要なことがある。なんのために「するべきか、しないべきか」という意思決定を重視したのか??
行動するためだ!!!!
行動することが何よりも重要だということは、言うまでもないだろう。
ぜひ、詳しくは本書を読み込んでみてほしい。
本記事が誰かの自由につながったのなら、私は嬉しい。