ここが凄い
・ただのタイムリープ映画じゃない
・時間感と幸せを結びつける
・父と息子の素敵な関係
・幸せになれること間違いなしのストーリー
・時間という哲学好きにもおすすめ
幸せな生き方を考えるのに最適な一本
本当にいい映画なんですよ〜。見ていて、ここまでいい気持ちになれる映画はなかなかない。それに、扱うテーマがとても深い。このテーマをああいう風に描くのか!!という意味で楽しめた。ああ〜〜良い。
10代20代の若者にも、時間の尊さに気づき始めた大人たちにもオススメしたい。
このジャケットのシーンなんて、本当に良かった。
感想
About time
これほどタイトルそのままな映画があるだろうか。
原題の方が、よりシンプルでいいかもしれない。
時間というテーマ。それならば、その真意は難しいはずだ。科学でも哲学でも、小難しい議論は転がっている。私たちの幸福感との溝は大きい。だがこの映画では、時間という難しいテーマに反して、メッセージがとても伝わってきた。だからこそ、映画の本質を捉えたいいタイトルだな、と見終わってみて改めておもう。
・レイチェル・マクアダムスの前半
前半は普通な展開だが、その分、レイチェル・マクアダムスの魅力が爆発する。鮮やかな色が彼女の笑顔によく似合う。雨のシーンなんて、とても印象に残った。ありきたりなタイムトラベルラブストーリーかと思っていた。しかし、後半にかけて印象が一変する。その後半の展開がとても好きだ。
・父と息子
こんなに素敵な父と息子の関係は、なかなか見れない。父も息子もある能力を共通して持つ。それは、同じ時間観を持つということに繋がる。そして、父の教えが息子に伝わり、息子はさらに気づきを得ていく。もちろん、別れの瞬間も訪れる。その別れに対する、父、息子それぞれの構えがなんとも素晴らしい。まさに、この映画ならではの表現だ。そして、彼らはあることを悟る。
・今、この瞬間を
一体に何に気付いたのか。詳細は、ぜひ映画を見て欲しい。
ポイントは、時間観、覚悟、受容か。そして、それが、”幸せ” に繋がるという構え。
これらは、私が好きな仏教的な時間観とも近い。この大きなテーマを、素敵な物語という映画で表現してくれたことが、とてもありがたい。
今目の前にあるこの瞬間は、二度と訪れない。それを確かに実感できているとするなら、最高に今が愛おしくなるのだろう。この描き方がとても素晴らしく、タイムトラベルの設定における細かい突っ込みどころも気にならなかった。
「今レビューを書いている私も、この瞬間に幸せを実感できているだろうか」と、PCのキーを叩きながらふと思った。時間観と覚悟という点では、映画「メッセージ」に近いものを感じた。
映画と時間と学問と
この映画がきっかけになり、様々な学問で研究されている時間論により興味を持てた。映画と時間というテーマについて、神保哲生、宮台真司らのこちらの評論が参考になった。
filmarksやってます
filmarks.com映画好きにおすすめな映画レビューサイトです。
仏教と時間観
私は仏教哲学の考え方が好きです。仏教では、時間についても考察されています。こちらの動画が、物理学と仏教を論じており、知的好奇心刺激されまくりました。おすすめです。
仏教と物理学の出会い。ここはかなり面白そうです。人がどこまで到達できていて、真理はどのようなものなのか考えられる。こちらの本が気になっています。
こちらの本の書評を述べられている安宅和人氏(「イシューからはじめよ」で有名)のブログがとても参考になりました。
本ブログが誰かの自由につながったのならうれしい。