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自己啓発本や成功者の言葉で、 ”あなた” が成功できないシンプルな理由

成功者の言葉、読書、自己啓発本でなぜ成長できないのか?

 

こう感じている人は多いはずだ。

 

なぜだろう?

 

簡単に答えを言う。

 

それらは自分の言葉ではないからだ。

 

それらは他人の言葉であって、「自分ごと」になっていない。自分ごとにする過程が欠けている。だから、自分を変えてくれるほどにはならない。

 

成功者の言葉を聞くのにハマっていたり、自己啓発本にハマっていたり、けれどなんだか自分が望むような効果が得られない、そんな人に向けてこの記事を書きたい。とくに、10代20代などの若者は、こうした甘い言葉に耐性がない。彼らにとって役立つことが書ければ、と思う。

 

・本、他人の言葉だけでは成長しない理由

自己啓発本で成長できない理由

・学習、成長の本質

・「自分の頭で考える」に足りないこと

・「自分ごと」とは?

 

これらをよく考えるのに役立つ本に出会えた。この自分ごとという言葉も含め、様々なアイデアをこの本から学ぶことができた。だからこそ、こうして紹介しておきたい。

知のデザイン―自分ごととして考えよう

知のデザイン―自分ごととして考えよう

 

 

ピンとくる方、読んでいってほしい。

 

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自分自身の言葉を...
 

 

 

自分ごと

「自分ごと」とはどういうことだろうか。

 

自分ごと、という言葉自体は誰でもわかる。けれど、その中身をよく考えてみたい。

 

外から入ってくる情報に対して、自分だったらどうするだろうか、と臨場感をもって感じることである。体感的には、「ああ、わかった」という腑に落ちる感覚が近い。

 

具体的に言うなら、自分が慣れ親しんでいる動作であることだ。例えば、「自転車に乗る」という言葉。これならば、自分の身体がその臨場感をありありと覚えている。自転車に乗っている時の風を感じることや、足に力が入ること、汗をかいてしまうことなど、これらの臨場感は高い。

 

つまり、「自転車に乗る」という言葉からは、この自分の身体感覚、自分の臨場感を再生できるのだ。これが、「自分ごと」ということの例である。

 

・身体感覚を伴って

・自分の感情を伴って

・自分にとって当たり前に

・具体的にイメージできる

 

これらが、「自分ごと」という状態の特徴としてあげられるだろう。こうして再確認すればなんだか難しい話に見えるかもしれない。けれど、その本質はあくまでもあなたにとって当たり前なことだ。

 

呼吸をしたり、自転車に乗ったり、得意料理を作ることだったり、洗濯したりなどの日常の行為のことだ。これらは完全にあなたに馴染んでいる。自分ごとになっている。

 

 

 

 

他人の言葉は、他人の言葉にすぎない

本に出てくる知識、自己啓発本の成功法則、成功者の言葉、これらはちまたに溢れている。そして、これらを積極的に取り入れようとしている人も多い。しかし、その言葉の効果を感じられていない人もいるだろう。

 

なぜその言葉が、あなたにとって意味をなさないのか。

 

その言葉を、「自分ごと」にできていないからだ。

 

「〇〇な習慣が、成功につながる」

「私は、〇〇をしてうまくいった」

 「モテるには、〇〇すればいい」

 

こういった成功者たちの言葉は、あなたにとっては他人ごとだ。そう、言葉は他者なのだ。(言語の他者性というテーマは、哲学でも議論されていておもしろい)

 

これら言葉は、言っている本人たちにとっては効果があったものだ。自分の臨場感をもって、経験を持って出てきた言葉なのだから当たり前である。だから、彼ら自身にとっては「自分ごと」なのだ。

 

しかし、あなたにとっては違う。あなたにとっては、他者だ。

 

そもそも言葉の意味の解釈は、個人によってかなり幅がある。たとえば、「犬」という言葉からイメージする何かは、人によって微妙に違う。大型犬を想像したり、小型犬を想像したりまちまちだ。

 

つまり、成功法則で語られる言葉の意味も、そもそも話者と受取側ではかみ合わない。言葉そのものはただの記号である。意味をそこに与えるのは解釈者であるそれぞれの人間だ。

 

人間は、誰として同じ経験、同じ身体を持っている者はいない。

 

だから、言葉への解釈、臨場感は人によって異なる。成功者の言葉がそのまま、あなたにも当てはまる保証なんてないのだ。

 

これでは、自分にとって「腑に落ちる」はずがない。

 

他者の言葉があなたを変えてくれない理由がわかっただろうか?

 

 

 

 

「自分の頭で考える」に足りないこと

物事を自分ごととして考えるにはどうすればいいのか?

 

具体的には、先ほどの自転車の例を考えよう。自分のこれまでの経験の中から、これだったら臨場感、身体感覚を持てているな、腑に落ちているな、というものをイメージしてほしい。

 

その感覚こそ、「自分ごと」に近い。

その感覚に新しい情報を近づけていく。

 

具体的な方法としては、自分であれこれ試す。自分で考える。自分の言葉で表現する。

 

自転車に、あなたはどのようにして乗れるようになったのか、思い出してみてほしい。何度もチャレンジしたはずだ。どんどん自分の身体に落とし込んでいく。頭で考えるだけではなく、身体にも染み込ませていく感じだ。

 

言葉の意味と身体性の重要さは、身体知の専門家であるこの本の著者も強調している。

 

この自分ごとにしていく過程こそが欠かせないのだ。あらゆる言葉、法則は、自分ごとにして初めて、自分にとって役に立つものになる。

 

そう、簡単に言えば、自己啓発本の成功法則も自分で色々と実行・練習・試行錯誤してみればいいのだ。自転車を練習したように。

 

プロスポーツ選手に上達過程も、このようなものらしい。成長、熟達の本質が学べる。プロスポーツ選手や、第一線の学者、お笑い芸人、格闘家など、そういう人たちの姿勢から学べることはとても多いと思う。金儲けのインフルエンサーの言葉に踊らされる前に、彼らのような本当に一流な存在にも、目を向けてみてはいかがだろうか。

 

 

 

 

自分で考えるということ

「自分で考える力を身に付けろ」とはよく言われる。

 

けれど、それってどういうことなのだろう。そのヒントが、今回紹介した「自分ごと」という概念にはあると思う。

 

たいていの人は、言葉の操り人形に過ぎない。ほとんど暗示にかかっている状態と言っていい。だから、溢れる他人の言葉で思考停止するのではなく、自分自身の知、「自分ごと」を常に自分で創造していくべきだろう。これが本当の意味での、自分で考える力ということだと私は思う。

 

そして、その姿勢こそが真の自由につながるはずだ。私は、その「自分ごと」の獲得にとても役に立つ知識として、リベラルアーツなどの教養の必要性を感じる。考える材料として最適だろう。なぜなら、「教養=自分がわかること」と定義したいからだ。

 

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まとめ

・与えられる言葉、教えは他人の言葉にすぎない

・「自分ごと」になるまで、自分に落とし込む必要がある

 

 

本記事が、誰かの自由につながったのなら、私はうれしい。