記事の内容
水曜日のダウンダウンにて、興味深い説を目にした。
2019年6月26日の放送回である。
その内容とは、
「打ち合わせ中隣の部屋からカレーの匂いを送り続けたらその後全員カレー食う説」だ。
この説の結果が、とても興味深かった。なぜならば、心理学の観点から見たとき、とても面白い結果だったからだ。
キーワードは、無意識、サブリミナル、というところだ。
それでは、説の結果を見てみよう。
カレー嫌いな人以外は、みなカレーを食べたくなった
結果は、タイトルの通り。
カレーか、カレーうどんをみな食べに行った。
そして、面白かったのが食べ終わった芸人たちへのインタビュー内容。
それは、大きくは2つに分かれた。
・カレーの匂いを自覚し、だからカレーを食べに行ったことを自覚している者
・なんとなくカレーが食べたくなった者
注目したいのは、なんとなくカレーが食べたくなった人だ。
彼らに、どうしてカレーを選んだのか聞くと、
カレーの匂いがしていたことを徐々に思い出し、「あれ、だから、俺行ったのかな」と自覚し始めたのだ。
自分の判断に確信を持てずにいた。
そして、その自覚する過程を、とても不思議がっていた。自分の意思に疑問を持つような、ちょっとした葛藤が見えた。「自分のことがわからない」という感覚が見える。この瞬間も、なかなか心理的に興味深い状況だと思う。「認知的不協和」と呼ばれる現象だろうか。
人は無意識で動くからこそ、誘導するのは簡単
この結果から分かることは、人を誘導するのはとても簡単だということだ。
人は日常の処理をほとんど無意識に行っている。ほとんど考えずに、毎日使う駅へ歩いたり、歯磨きしたりする。
そして、この無意識はあらゆる周りの環境に影響を受けているのだ。そして、その影響は普通は自覚できない。
番組内容コメントでは、松本人志も、
「洗脳やな」とコメントしていた。
人を誘導するのは簡単なんです、と述べるメンタリストDaigoの顔も、私は浮かんだ。彼のyoutubeや本をみると、まさしく人間の無意識の影響の受けやすさが指摘されている。
サブリミナル効果とは?
サブリミナル効果(サブリミナルこうか)とは、意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のことを言い、視覚、聴覚、触覚の3つのサブリミナルがあるとされる[1]。閾下知覚とも呼ばれる[2]。
今回の実験も、人間の無意識下へ影響を与えていたことがわかる。
人の意識の謎
言葉で「〜しなさい」と意識にお願いするよりも、意識という門番に気づかれずに暗示を入れる方が人は動くのだ。
今回の説の結果を見ても、彼らはカレーの匂いの影響のせいだということを、自覚してすらなかった。
日々の判断は、ほんとに自由意志のみで行なっているのだろうか??
自分のことが信じられなくなっては来ないだろうか?
無意識の判断はどこまで自分のものか、また人に自由意志はどこまで認められのか。これらのテーマはとても深い。
人間に自由意志はほとんどない、という学者もいる。
最新の心理学や脳科学の成果を待ちたい。
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