記事の問いと内容
・GAFAの強さの背景とはなにか?
・GAFAの狙いとはなにか?
これらの問いを考えるためのいいヒントを得ることができたのでまとめたい。それは、「思想とテクノロジーの融合」だ。
ダースレイダー氏と宮台真司のラジオからのヒントである。とても面白い話を聞けたので、こうして記事にしてまとめておきたい。
それでは、彼らの話を引用しつつ、問いを考えてみる。
- 記事の問いと内容
- 思想 × テクノロジー = 最強
- ピーター・ティール
- ニックランド
- 思想がたしかに社会を変えている
- テクノロジーは本能を完全にハックできるか?
- テクノロジーと生物である人間
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思想 × テクノロジー = 最強
社会学者宮台真司のラジオでの発言から引用させてもらう。
国という境界は意味がなくなっていく。
GAFAという組織たちの一部には、若い時に哲学・思想をとことん勉強した者たちがいる。つまり、「世直し思考」をもっている。
しかし、民主主義は難しい。クズな人間たちが増えすぎたからだ。
民主主義を前提にした制度による社会変革はあきらめた。よって、技術による社会変革をしようとした。
ピーター・ティールやニック・ランドなどだ。
従来とは違い、独占こそすばらしい、と考えた。プラットフォーマーとして。
今後もテクノロジーが社会を変えていく。
次は、生物学的なものが入ってくる。デザイナーズベイビーや平均寿命の延びなど。
そんな世界では、民主主義を前提とした国家は、ますますあてにならなくなる。
続けて、宮台真司は、このような今後の世界で生きる術について語っている。大事なのは、偏差値の高さでも、英語力でもない。AIに置き換えられない「感情力」だ、と。
それでは、彼の発言に登場した二人の人物について、調べてみよう。
ピーター・ティール
ペイパルなどの創業者。次の記事を見ればわかるように、哲学出身であり、テクノロジーへの愛も深い。
「思想的リーダー」という言葉がぴったりな人に見える。
ニックランド
哲学者。やはり、現在の民主主義へ否定的。
最近では、平等主義に反対する新反動主義運動である「暗黒啓蒙」運動の命名者かつその理論的支柱としての活動で知られる[6]。暗黒啓蒙の思想は、オルタナ右翼に哲学的基盤を与えている。
思想がたしかに社会を変えている
たしかに、プラットフォーマーは強い。
国家よりも世界を豊かにしていくことは確実だろう。ホリエモンなども、そう言っている。
その裏に、「思想」があるというのがとても面白いところだと思う。なぜなら、思想が彼らの強さに関係しているからだ。
思想や哲学の強さというのを、より実感できる時代になったのかもしれない。テクノロジーによって、我々が気がつかないうちに、思想が社会に実装されている。
もう一点、テクノロジーそのものよりも、そのテクノロジーをどう使いたいのか、という「思想」の違い、強度が重要になってくるはずだ。
ここでも、やはりGAFAらが強いのだろう。博士号などをもつ、とても賢い人間たちの集まりだからだ。教養が社会を動かせるテクノロジーを得てしまった。無敵ではないだろうか?
少なくとも、日本の企業は太刀打ちできる気がしない。そもそも日本では、博士号を持っているような人間は、企業に敬遠されてしまう。そして、合理性よりも慣習で動いている。
日本の企業は、教養もなければ、技術ファーストでもない。そして、「思想的リーダー」もいない。
思想的リーダーの成功例も、目立ってはいない。
ホリエモンなどは、かなり思想的に動いていたところがあったようだが、それも既得権益に阻止されてしまった。
そして、日本国家も同様だろう。最近の日本政府のひどさを見ると、実感できる。GAFAらが、たしかな思想をもとにテクノロジーを実装しまくっているというのに、日本政府は些末でおバカな問題であたふたしている。
テクノロジーは本能を完全にハックできるか?
ここで、もう一つ考えてみたい。
組織はかならず腐敗してしまう。それならば、GAFAらも腐敗する恐れがあるのではないか?世界全体を独占的におおっている組織が腐敗したならば、とんでもなくヤバい状況に見える。
組織が腐るのは、人間の本能のせいだ。
では、その本能をテクノロジーで抑えることができるのだろうか?
強力なリーダーが存在し、駆け出しているうちはいいだろう。その後、成熟期をむかえた企業において、腐らずにいられるかどうか、である。
ここでも、対抗手段はやはり「教養とテクノロジー」なのだろう。
人間の性質は、科学によりいろいろと明らかになってきた。その知見をテクノロジーによって実装するのは、GAFAほどの優秀な組織であれば、可能なのかもしれない。そうなることを期待したい。
しかし、人間の本能というのは、とても厄介である。理性を使うことにたけている科学者集団においてさえ、権力を持ってしまえば、その組織は腐る。
テクノロジーと生物である人間
一方で、宮台真司も言うとおり、本能こそ、生物である人間の強さだ。AIには置き換えられない感情の基盤である。
であるならば、個人という視点で考えれば、テクノロジーにハックされない「感情力」を維持する人間こそ、オンリーワンな役割を担っていくのだろう。
それこそ、「目的」によって、テクノロジーとの付き合い方をよくよく吟味する必要がありそうだ。
結局、すべきことは、「人間とは何か?」を考え続ける能力なのかもしれない。
人間とは何か?という大きな問いを、最後に残したい。
そのヒントになりそうな関連記事へ飛んでみてほしい。
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