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ネタバレ感想「ザ・ヴォイド 変異世界」 混沌カルト系モンスターホラー

記事の内容

 

今回は、かなり独特な映画『ザ・ヴォイド 変異世界』を紹介します。

 

「超進化形ハイブリッドホラー」という宣伝文句のとおり、いろんな要素が混ざった作品になっています。ありきたりじゃない映画を求める人にはぴったりな映画です。

 

・モンスターパニック

・カルト

・グロ

・ホラー

・異世界

 

などなど、かなりごちゃごちゃした映画です。てんこもりになってます。

 

今回の記事では、私が感じた魅力をネタバレ込みで紹介します。

まだ見ていない方はご注意を。

 

 

 

ザ・ヴォイド 変異世界

 

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  • 発売日: 2018/03/30
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夜も更けたころ、パトロールに出た保安官ダニエルは、ひとけのない道に立つ血まみれの男を発見する。追跡して病院にたどり着くと、そこでは患者や病院関係者が怪物に変身しようとしていた。混乱の中、銃を持った男と斧を手にした青年が乱入して怪物を倒す。さらに巨大なナイフを持つ白装束のカルト集団が病院を取り囲む。敵と味方の区別もつかない状態に、ダニエルはとにかく生きている人々を連れて病院から脱出しようとするが……。

解説・あらすじ - ザ・ヴォイド 変異世界 - 作品 - Yahoo!映画

 

 

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カルトの元凶 異世界信仰

 

すべての元凶は、医者のおっさん。

 

この異常な状況のすべての始まりは、医者のおっさんのせいだった。彼は、娘をなくしたショックから、娘を取り戻そうと禁忌の領域に踏み込んでいた。

 

それが、カルト教団の始まりである。「△」がその教団の信仰対象であり、異世界の象徴だ。異世界とつながることで、人間も「変異」することができるらしい。モンスター化だ。はたしてこれで、娘が戻ってくるかどうかは不明なのだが。おそらく、その領域に踏み込んでいくうちに、純粋に娘を取り戻したいという願いも変異していったのではないか。すでに、「変異世界」に魅せられ、彼の願望の対象は進行することそのものへと変わっていったのだろう。

 

そんなおっさんは、「死は終わりではない」というカルトではありきたりな文句を吐きながら、主人公を勧誘しにくる。

 

 

 

 

モンスターの造形はなかなかのもの

 

その信仰や儀式をとおして、彼やそのカルト教団はたくさんの人体実験をしていた。その実験のせいで身体が変異し、モンスター化した人間たちが今作の後半に登場する。彼らに意志はあるのだろうか?人間のような意志があるようには見えず、主人公たちを襲い始める。

 

このモンスターは、まだ人体の特徴をやや残している。近いのは、『遊星からの物体x』のモンスターだろうか。このモンスターたちの造形はかなり気合が入っていて、好きな人はかなり満足なはず。かなりグロい。

 

ただし、暗いシーンが多いため見ずらいところもある。

 

 

 

 

妊婦と変異

本作には、妊婦が登場する。

 

それは、出産=新しい身体という暗喩だろうか。

 

登場する妊婦も、実はカルト教団のメンバーで異世界を信仰していた。そんな彼女は、教祖である医師の娘?を身ごもっており、娘の復活のために身をささげていた。そして、ついに彼女の体から、医師の娘が復活する。グロテスクなモンスターの姿で。

 

死を契機に変異する。

新しく生まれる命を契機に変異する。

 

という2種類の変異があるのだろうか。

 

「変異世界」の「△」が何をあらわしているのか気になるところだ。

 

 

 

 

結末

 

医師もろとも、変異世界に飛び込んだ主人公。

 

そこには、巨大な三角形の何かがあった。死んだはずの妻アリソンとともに、その巨大な何かを見つめる主人公。そこでこの映画は終わる。

 

すっきりとした説明を求める映画ではなく、異様な雰囲気、わかのわからなさを感じる映画だろう。こうした雑多な怖さが気に入る人には、とてもいい映画かもしれない。

 

個人的には、もっと信仰そのものに新しい要素があればよかった。「変異世界」そのものの設定が練られていて、それを生かした展開なら、新しい映画になったと思う。ありきたりな要素の組み合わせだけという点は、惜しい。

 

 

 

 

 

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