記事の内容
科学とは一体なんなのだろう?
私たちは、科学技術に囲まれて生きている。それをとくに痛感するのが、原発事故など、科学技術が牙をむいたときだろう。だからこそ、科学についてみんなで話し合う必要があると思う。
しかし、科学を議論するのは、実は難しい。テクニカルな概念が必要だからだ。
そこで、科学とは何か?を学問しているのが、科学哲学だ。今回の記事では、一般の人が読める、おすすめの科学哲学の入門書を紹介したい。
科学的思考のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス
ニセ科学にだまされないために
そして、科学を正しく批判するために良い理論と悪い理論ってどこが違う? 「実験」「観察」って何をすること? 科学のあり方をきちんと判断するにはどうしたらいいの? ニュートンから相対性理論、ニュートリノまで、興味津々の事例から科学的な考え方の本質を明らかにし、原発や生命科学など日常に大きな影響を与えるトピックをもとに、リスクとの向き合い方を考える。
・科学的に考えるってどういうこと?
・科学と技術について、市民が議論できるようになる
・科学を語るための概念
・なぜ素人が科学リテラシーを身につけなければならないのか?
哲学よりな議論はおさえめで、日常の用語で科学の基礎を丁寧に説明してくれる。本当の意味で、科学の基礎を抑えることができると思う。科学哲学の本格的な議論に入る前に、この本で科学の本質、基礎を固めておくといいかもしれない。
それに、とても読みやすい。高校生から本書の内容を楽しめるとおもう。
本書については、次の記事で簡単にまとめている。
科学哲学への正体
古代・中世のアリストテレス的自然観を克服し、信仰や迷信から独立することで17世紀に近代「科学」は誕生した。しかしパラダイム転換はくり返され、20世紀には科学技術に伴うリスクも叫ばれるようになる。科学哲学の第一人者がこうした決定的な転換点に光をあてながら、知の歴史のダイナミズムへと誘う。科学神話が揺らぐ今だからこそもう一度深く掘り下げる、入門書の決定版。
この本のいいところは、「科学史」についてしっかりと書いてあることだ。全体として、流れというものが重要視されている。
・科学史
・科学哲学
論理実証主義
反証主義
知識の全体論
パラダイム論と通訳不可能性
・科学社会学
そして、科学と倫理についての考察の基礎がうまくまとまっている。つまり、科学哲学だけではなく、科学と社会の関係についての土台となる見取り図が手に入ると思う。3.11後の科学技術についての議論もあり、より科学と社会の関係を意識できる一冊になっていると思う。著者の問題意識が、伝わってくるはずだ。
科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法を探る
「法則」や「理論」の本当の意味って知ってる?「科学的な説明」って何をすること?「科学」という複雑な営みはそもそも何のためにある?素朴な疑問を哲学的に考察し、科学の意義とさらなる可能性を対話形式で軽やかに説く。科学の真理は社会的構成物だとする相対主義に抗し、世界は科学によって正確に捉えられるという直観を擁護。基礎から今いちばんホットな話題までを網羅した、科学哲学入門の決定版。
科学哲学の基礎を確認するための概念をしっかりと紹介してくれる。対話形式ですすむので、親しみやすさがあがるかもしれない。各章でのまとめも丁寧でしっかりと勉強できる本だと思う。
常識てきな科学の考え方をきちんと論証することの難しさがわかると思う。だからこそ、批判的思考の訓練になる。
完全に中立という本を書くことはそもそも難しい。だからこそ、「科学的実在論」擁護のための著者独自のストーリー展開を楽しむことができると思う。
本書については、次の記事で簡単にまとめている。
ぜひ、それぞれの本へと進んでみてほしい!!
関連記事には、科学哲学に関する記事をまとめている。
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